この記事からわかること
- トラップ間隔についてのよくある誤解
- 1万通貨単位でしか取引ができないFX口座を怖がらずに使う方法
トラップ間隔についてのよくある誤解
トラップは細かく張った方が機会損失しにくい?
トラップトレード = 一定のレンジにトラップ(IFD注文)を張ってエントリー→決済を行うトレード手法
トラップトレードの設定を行う場合、網の目が細かい方が取りこぼしを防ぎやすい…と直感的に思えるため、0.1万通貨のトラップを沢山仕掛けるやり方が主流になっているようです。
一方で、0.1万通貨単位のトレードに慣れてしまうと、1万通貨単位のトレードは一度に抱えるリスクが大きく感じられるため、怖いと感じられる傾向があるように思えます。
そこで、クイズの形で実際にフォロワーさんの考えを尋ねてみました!
0.1万通貨×100本を選んだ人が、35.5%+21%=56.5%
バックテストをしてみた結果
結果を定量的に示すために、バックテストを行って検証してみました。
- ヒストリカルデータ:CAD/JPY、2011年4月~2021年3月、1時間足、61500個
- トラップ設定:102円から等間隔で72円を目指して買い下がり。
- スプレッド・スワップ:未考慮
クイズの答え。一番利益率(緑色の折れ線グラフ)が高くなるのは「利幅300pips×1万通貨×10本」でしたー!
意外。トータルの通貨量が同じなら、成績もそこまで大きくは変わらないんだね?
そうみたい。利幅が同じなら、利益率の差もあまり無いね。
1万通貨単位でしか取引ができないFX口座を怖がらずに使う方法
バックテスト結果からわかったこと
今回のバックテストによって、トータルの通貨量が同じならトラップ幅を狭くしなくとも成績はそこまで大きくは変わらないケースがある、ということがわかりました。
つまり、例えば予算的にトータル2万通貨しか扱えない場合でも、1万通貨単位の取引しかできないFX会社を使ってトラップトレードを行う選択肢がある、ということです。
ポジションを数年にわたって維持し続ける必要に迫られるトラップトレードでは、特にスワップ条件は重要です。例えばDMMFXは、1万通貨単位でしか取引できない代わりに、スワップ/スプレッド条件が良く、有価証券代用も可能という高スペックなFX会社です。
0.1円幅×100本の代わりに1円幅×10本
ここまでの流れで示したように、例えば10円のレンジに0.1円間隔で100本のトラップを仕掛ける場合と、1円間隔で10本のトラップを仕掛ける場合とで、パフォーマンスの差は殆ど無いことがあります。条件によっては1円×10本の方が好成績になる可能性もあります。
想定レンジに仕掛ける延べ通貨量を変えなければ、間隔が広くても狭くてもパフォーマンスは大差ないことがある。この事実を意識しておくだけで、より良い条件でトレードを行う選択肢が増えることになります。
おわりに
いかがでしたでしょうか?今回は、デメリットと捉えられやすい1万通貨単位のトレード条件をうまく利用する方法を示してみました。
わかりやすいデメリットを工夫を以ていなしてあげると、それ以外の好条件を活用できるチャンスが大きく広がります。
少しだけ発想を柔らかくして、より良いトレードを行えるよう考えてみるのも、面白いですよ!
また、1万通貨単位で取引できて非常に好成績を残している運用アイディアを別記事で紹介しています。ぜひご一読ください。